幼児の外国語習得について

まだ妻が妊娠していたころに、「子育ての大誤解」という本を読みました。学術的な記述が多いので、あまりオススメの本ではないのですが、内容としてはとても刺激的で、目からウロコの著作です。

そのなかに、こんな例が出ていました。

 

あるロシア人夫婦がアメリカに移住してきました。

その夫婦は英語はほとんどしゃべれないので、家の中ではロシア語だけです。(推測するに、そのように現地の言葉がしゃべれない場合、肉体労働しか残っていないので、おそらくこの夫婦は朝から晩まで仕事に明け暮れていて、子どもとの時間はかなり少ないでしょう)

しかし、彼らの子供が4,5歳になるころには、その地域特有のなまりや言い回しをしっかりと身につけて、近所のアメリカ人の子どもたちと同じように、完璧なネイティブな英語を話すのだそうです。

 

その本には、わたしたちのいろいろな「大誤解」が紹介されているのですが、そのなかでもとくにわたしにとって驚きだったのが、子供は親から言語を学んでいるわけではなく、同じくらいの年齢の子供や少し年上の子どもたちと話すことによって、複雑なコミュニケーションができるようになる、ということです。(もちろん、1,2歳のころの簡単なやりとり、たとえばお腹が空いたとか、おしっこしたいとか、は親とのやり取りですが)

 

このことが頭にあったので、うちの子供は外国語を習得できるだろうかと不安がありました。ご存知のように、東京ではなかなか外国語を話す子どもと継続的に遊ぶ機会を作るというのはとても難しいことだからです。

 

しかし、このあいだ3歳になった娘を見ると、わたしの心配はまったく無用だったようです。

先日も、日本語にするなら「パパ、遊んで、遊んで」とせがむのを、「Come on Daddy, play play」と言ってきました。

 

わたしは長年英語を勉強してきているので、子供に教えられないことはないのですが、大人になってから習得したので、子供にどう話しかけたらいいのか困ることが多いです。しかし、どこで覚えたのか、しっかりと子供らしい英語を身につけて、わたしにそれを使ってくるではないですか!

みなさんにこの感覚が伝わるか、心もとないのですが、長年英語を学んできたわたしにとっても、これはなんとも不思議な経験だったのです。いったい、この子はどうやって、それを身につけたのか?という気持ちです。

 

どうしても感覚的に、素直に入ってこないのですが、やはり「子育ての大誤解」に書かれていたように、言語は親から習得するわけではないというのは間違いなく真実でした。

おそらく、動画やアニメの中の子どもたちを自分の友達だと認識して、そのバーチャルな子どもたちとのやり取りのなかで、自然と英語が上達していったと考えています。

 

下の動画は最近撮影したのものですが、「I catch you, little birdy」と言っています。とても子供らしい素直な表現だと思いました。わたしの脳内にはこの表現はまったく存在していないので、教えることはできないのです。

 

 

わたしは恥ずかしながら、若い頃はかなり"夢見がち"なところがありまして、3年後とか5年後にはこうなりたい、とか、こうしたい、とか、いろいろと計画を立てるのですが、そのとおりになったことは一度もありませんでした。

 

しかし、このサイトを立ち上げた頃、「英語」のページに書いた、いろいろな思いつきのアイディアはわたしが想定していたよりもはるかに適切に結果になってきました。

 

下の動画では、オンライン英会話を楽しむむすめの様子が描かれています。

みなさんのご参考になれば幸いです!